REPORT
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過去の活動報告

第55回会議

"U.S. and Japan: Civic Participation in a Globalizing Society"
グローバル化社会と日米~ 市民参加の視点から考える ~ 

期間2003年7月26日~2003年8月21日
開催地東京、沖縄、福井、京都
参加者日本側36名、アメリカ側36名、計72名

報告書

東京 7月25日~8月1日

<開会関連行事>
東京では、日本側直前合宿が行われた後、アメリカ側参加者が到着し、本会議が幕を開けた。高円宮妃殿下や外務省、文部科学省関係者の方をお招きしての開会式、米国大使館レセプション、外務省レセプションが開催され、対外的に本会議の開催を宣言することとなった。安倍内閣官房副長官による講演も催された。また計5回の分科会セッションの中で、フィールドトリップや勉強会などを通して、沖縄や京都での議論の土台作りを行った。

沖縄 8月2日~8月8日

<日米沖縄学生会議>
沖縄開催地の中心イベントとして日米沖縄学生会議を行い、第55回日米学生会議参加者に加え、沖縄の視点を持つ地元の学生36名が会議に参加をした。日米沖縄学生会議では全体テーマに加え、沖縄開催地のテーマ「沖縄のすがたを考える」を設置した。フィールドトリップでは沖縄平和祈念資料館やガマ体験、基地建設予定地の視察などを通して「沖縄のすがた」を体験した。また嘉手納基地訪問や沖縄学生を交えたディスカッションでは、日米関係を中心にした基地問題の現実を見聞き、議論した。基地問題を抱え日米関係の縮図とも言える沖縄開催地において、戦争とは何か、基地問題とは何か、安全保障とは何か、日米両国が抱えるこれらの問題について、日本、アメリカ、沖縄の3つの視点を各参加者は幾ばくか共有することができた。

京都 8月8日~8月9日

<日韓米ジョイントディスカッション>
民間から国家レベルに至る様々な分野での日米遺憾の交流が行われるようになった今日、日米学生会議は「日米間の相互理解」や「日米関係」の追及のみならず、「世界の中の日米」あるいは、他の国や地域との関係の中での更なるパートナーシップとしての「日米」に対する視野も持つべきではないのか。この問題意識をもとに、日韓米の学生によるジョイントディスカッションが企画された。グループに分かれて3つのテーマについて意見を交換した後、グループごとに話し合われた内容を全参加者の前で発表した。開会式、そしてフェアウェルパーティーでは、日本・アメリカ・韓国学生有志が用意した各国の文化・気質を表現したスキットが笑いを誘い、最後は全員で「ジェンガ」を踊るなど、楽しい雰囲気で企画は終了した。

<ジョイントディスカッションテーマ>
日本、アメリカ、韓国の各学生がお互いの国に抱いている印象について北朝鮮問題文化と社会

福井 8月10日~8月12日

<ホームステイと農作業>
日本有数の米どころであり、また日本で最多の15基の原子力発電所を持つ福井県では、「市民参加の視点」から農業、エネルギー問題における日米関係を問い直すための学習を行った。学生間だけでなく、一般の方々とも日米間の交流を促進するためにホームステイを行った。主に農作業体験やワラジ作り体験、原子力発電所の見学及び原子力に関する講演会を行った。自然豊かな上中市での体験とホームステイファミリーの温かいもてなしを受けて、参加者にとって忘れることのできない思い出深いサイトとなった。

京都 8月12日~8月21日

<京都フォーラム>
最終開催地である京都では、会議成果の社会発信、還元の一環として地元高校生と交流する機会を持った。各分科会に参加してもらい、京都学のレクチャー、伝統文化体験を日米学生会議参加者と共に行った。また、第55回日米学生会議最大のイベントである「京都フォーラム」を新風館で開催した。ステージ上では第55回日米学生会議の紹介、アメリカ側参加者のカルチャーショック、日米関係、市民参加の意義についてスキットやパネルディスカッションによる発表が行われた。また、分科会企画では8つの分科会が本会議中に行った活動、議論の経過や提案が発表された。最後に、来年度第56回日米学生会議実行委員の選挙が行われ、第56回日米学生会議のテーマや開催地、分科会などの内容が議論された。約1ヶ月に渡る会議がここで終了し、クロージングセレモニーやアメリカ側参加者の帰国時には別れが惜しまれる光景がいたるところで見られた。

分科会

移住労働者と外国人コミュニティ
科学教育
企業活動と倫理
健康と安全
現代社会とジェンダー
市民活動と地域社会活動
天然資源
民主的政治システム

スペシャルトピック

スペシャルトピックは、参加者の新たな視点の獲得や発送を促すことを目的とし、東京と沖縄でセッションを持った。「消費者文化」、「東アジアの安全保障」、「若者文化」、「創造的表現」、などがトピックとなり、参加者にとっては分科会の枠を超えた交流の場ともなった。

全体討論

分科会やスペシャルトピックが少人数グループごとに異なるトピックについて議論をするのに対して、全体討論は、会議全体でひとつのテーマについて話し合う機会となった。社会は、第55回日米学生会議のテーマから「市民参加」について、2回目はアメリカ側実行委員の発意によって「イマジネーション」をテーマとして話し合う機会が設けられた。